移ろいゆく香港の情景
私が初めて香港を訪れた90年代、日本と香港の間にはまだ大きな経済格差があった。 当時の香港といえば、古びたビルが林立し、街並みにはどこか猥雑なエネルギーが満ちていた。しかし、中国の台頭とともに香港は日本を凌ぐ物価の高い都市へと変貌を遂げ、かつての混沌とした雰囲気は影を潜めてしまった。
それでも、私はあの頃の「古い香港」が好きだった。 しばらく足が遠のいているため、今の香港はどうなっているのだろうと思っていたところ、一つの動画に出会った。そこには、比較的等身大の香港が映し出されていた。
だが、私の中に根付いている香港の魅力は、やはり「カイタック空港」や「九龍城」、そして夜を彩る鮮やかな「ネオン街」だ。街角に並ぶ怪しげなブランドの模造品さえも、あの街の活気の一部だった。
そんな古き良き香港は今や消え去り、気がつけば日本よりも物価が高く、一人当たりのGDPも日本を上回っている。
かつての視点で香港を語ることは、今の時代にはそぐわないのかもしれない。今や香港の人々が、贅沢に大枚を投じて日本旅行を楽しむ時代なのだから。
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