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10月, 2022の投稿を表示しています

(音楽で旅を味わう)東南アジアの雰囲気を堪能できる「ALL things must pass」

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  1.歴史的な名盤 ご存じ、ジョージハリスンの最高傑作。ビートルズ解散前後の彼らの楽曲のレベルの高さには驚くべきものがあります。 さらに、このアルバムは、いきなり、3枚組です。  これは、ジョージの作品は、残念ながらビートルズとして発表するには曲数が限られていたのと、曲のタイプもジョンやポールのチェックを受けていたので、自分が気に入っても発表できない作品が相当数に膨れ上がったことの裏返しです。 でも、そういった作品が「 ALL things must pass 」で花開くのですから、それで良しとすべきですが、一部の楽曲は、ビートルズとして演奏されたら今より格段に高い評価を受けただろうというのも散見されているので、ある意味残念です。   2、圧倒的なアジア感 このアルバムを取り上げた理由は、それは名盤云々ではなく、圧倒的なアジア感です。東南アジアをぶらり旅しながら、このアルバムを聴いたらアジアの空気にはまりこんでしまうのはまちがいありません。 しかし、何でこのアルバムにはこんなにもアジア感があるんでしょう。私が勘繰るにこのアルバムの原曲は、ビートルズがインド滞在したときにジョージが作曲した作品が多く含まれているのではないかという推論です。 3.全部は聞けない(残念)  ジョージは歌が余り上手くありません。だから、ジョンやポールのようにいろんな曲を歌いこなすだけの力量はありません。このアルバムも同じで私は以下の9曲だけセレクトして、あとは聴きません。   1 I'd have you anytim e  2 If not for you  3 Behind that locked door.  4 Let it down  5 Run of the mill  6 Beware of darkness  7 Let it roll  8 Awaiting on you all  9 All things must pass ジョージの代表作「 My sweet Lord 」が含まれていません。でも、あえてこの曲をパスしました。 これらの曲に共通しているもの、それは圧倒的なアジア感です。「 LET IT DOWN 」などは、 :、アジアの古びたコーヒーショップでコーヒーを飲みながら聴きたくなります。ちょっとした夕暮れが似合うようなバラードで始まり、途中で激しく転

(音楽)Love&Peaceを味わおう(Shaved Fish)  ジョン・レノン

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    私は、 1975 年に発売された「 Shaved Fish 」が大好きです。理由は、単なるベストアルバムではなく彼の人生と紐づけたコンセプトアルバムとなっていることと、どの作品ものけたたましい程のエネルギーに満ちているからです。 1. テーマは「 Love&Peace 」   今となっては何の変哲もないのですが、当時は西欧と言っても保守的な考えを持つ人も多かったので、音楽界の貴公子がヨーコにそそのかされて訳の分からない音楽を作っていると思った人も少なくなかったようです。  実際、彼の政治的な要素のある哲学的な作風と情念で訴えかける歌唱法は 70 年代には少し早すぎたようで、レコードセールスもあまり振るわなかったようです。  それでも、「 Love&Peace 」のエバーグリーンなテーマはそういった人たちの政党、米国でいえば民主党の政治の理念との整合性と相まって、革命者的なカリスマなイメージが彼に付きまとうようになり、普通のミュージシャンと一線を画するようになります。そうした評価が楽曲の再評価につながり、偉人として扱われるまでに高められます。 2.アウトローであり、知的な大人のロック  これは私自身の感想でもありますが、学生時代はポールの楽曲のほうが聴き易く、ポップなメロディなのでそちらを好んでいました。しかし、社会人になって、ポピュラーミュージックを聴くのに飽きてくると、ジョンの作品は政治、人生思想をベースに知的でかつアウトローなロックを展開していくワイルドなカッコ良さがある事に気が付きます。それでも、ジョンの作品はある一定の年齢にならないと分からないほど知的な深みがあるので、私自身が理解しきれていない部分が今時点ですら多分にあります。なので、 10 年後に聞いたら更なる新しい発見があるかもしれません。 3.アルバム収録曲  このアルバムは、「 Give peace a chance 」   で始まり、「 Give peace a chance 」でおわるコンセプトアルバムに仕立てています。  A 面は、アウトロー満載の知的でエネルギッシュなロックンロールが並んでいます。   ① Give peace a chance :この曲は、このアルバムのイントロダクションとして1分弱に短縮されています。サビのフレーズを除けばメロディーらしいものはあり

(ファンタジー探訪:ホテル編)北九州空港での夜を過ごす:東横イン

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  1.空港近くのホテル  空港近くのこのホテルに試しに泊まってみた。それは、夜8時までにチェックインするとカレーが食べられるからだ。私は、仕事が忙しいのに、カレーを食べたいがために夜8時までに着くように羽田からの飛行機の便を予約した。  さっそくスターフライヤーに乗って、北九州空港に向かった。そして北九州空港に着いたら一目散に東横インに向かった、夜8時ちょっとは過ぎていたが、何とかカレーが食べる事ができた。とても美味しかった。一つの目標を達成した。 東横イン(北九州空港)HPより 2.窓から北九州空港の飛行機の離発着を楽しむ。  その後、東横インの部屋に向かった。東横インもよくある全国展開のビジネスホテルチェーンなので部屋は狭いが、北九州市内での同価格帯のホテルと比較したら間違いなく小奇麗なのでその辺は気持ちが良い。  そしてベッドに横になる。窓をあければ空港が見える。この空港は、どう見ても地方空港なのでなんの面白味はないが、飛行機が離発着するのが身近に見える。飛行機好きにはたまらないロケーションである。  北九州空港はローカル空港にすぎない。だから閑散として寂しい。なのでこの離発着に対するワクワク感は乏しいものである。これが福岡空港なら多少のワクワク感は出ると思われるのだが。 東横イン(北九州空港)HPより 3.社長は創業者の娘 部屋には、東横インの経営者の冊子があった。どうも創業者の娘らしい。年齢は40歳代ぐらいだ。そういえばホテル関西も女性社長だったが、さらに大御所はAPAホテル。ビジネスホテル業界は、サラリーマンや労働者が仕事で利用する宿泊施設なので心配りが必要とされる。そういった点では男性よりも女性の方が向いているのかもしれない。創業者はゴテゴテの雰囲気を醸し出す男性でも、その娘は小さい頃からのお嬢様。そんな娘が親の後を継ぐ、時代も少しずつ変化していることを感じざるを得ない。経緯をみていると違法建築で社会的に叩かれた時にバトンタッチしたようで、特に女性社長であるのでクリーンなイメージを定着させたかったのであろう。そんな記事読みながら就寝した。 4.実質2食付で4000円 朝食などは品数が豊富ではないのが十分に美味しかった。そうこうしているうちにチャックアウトの時間。実質2食付4000円で泊まれたのでコストパフォーマンスは最高だった。でも、ローカル空港なら

(ファンタジー探訪:ホテル編)70年代にノスタルジック:ホテル京阪

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  1 . ホテルに漂うアジア感   なんか東南アジアの格安パックツアーのBクラスホテルのような雰囲気を漂わせるホテル。それが、なんとも私の心を癒してくれる。ホテルに漂うアジア感。どこから発するのかとふと考える、 1979 年に竣工したことにカギがありそうだ。一昔前のドラマでエリートではないサラリーマンが利用するような雰囲気。それが逆に、ちょっとした東南アジアや香港などのプチ海外B~Cクラスホテルを私の中で勝手に想像させてくる。 こういった場所でビリージョエルのストレンジャーを聴いたら最高!寂れたニューヨークと重ねあわせると、自分の中で不思議な陶酔を呼び起こしそうです。 2 .淀川を眺める  天満橋駅のすぐ近くに淀川があります。大阪というちょっと猥雑な街の中にある淀川のリバーサイドの眺めが私を不思議な気分にさせてくれます。外国ならこういったリバーサイドには、お酒の飲める店を用意して、風光明媚な気分を演出しますが、日本ではそういう演出をはあまり見たことはありません。 ここをちょっと歩けば、大阪城が見えます。観光好きにはたまらないのかもしれませんが、そういう観光にはあまり興味がないのでホテルに直行です。 3. ノスタルジックな空間に浸る  チェックインは、システム機での自動チェックインです。アメニティもかみそりを除けば全てフロントに配置しています。かみそりだけはフロントを呼ばなくてはいけません。ホテルは老舗ですが省力化が進んでいます。結構儲かっているのかもしれません。 そうしているうちに部屋に到着。内装はリニューアルをしているのかそれなりに綺麗です。でも、築古ホテルで改装に限度があるのはユニットバスです。ユニットバスの改装は費用がかさむので躊躇するのでしょう。 部屋は何故かノスタルジック、そして窓からの眺めからも昭和感をにじみ出て、バブル前の昭和ホテルライフという気持ちになりました。あくまでも私の勝手な想像ですが。。。。 アパホテルとか、東横インなどの最近のビジネスホテルとは違う空気がこのホテルには流れているようです。 4. 朝食はパス  朝食を頼もうとしたのですが、 1 食 1500 円ということでパス。このため、朝はヨーグルトとカップラーメンとサバの缶詰めで済ましました。正直、出張利用なのでランチと夕食は外食で美味しいものを食べるので、朝はこの程度であっさり抑えても

(音楽評論)バブル経済を先取りしたアルバム「ナイアガラトライアングルvo2」

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  1.バブルの先取り 大瀧詠一、佐野元春、杉真理が発表した 1982年のオムニバスアルバム。 これが3者3様で傑作なんです。これが!  「 A面で恋をして」や「ハート仕掛けのオレンジ」の世界観は都会的で   視覚的に表せば、わたせせいぞうの「ハートカクテル」やバブルのトレンディドラマの世界観の先取りしたような内容になっています。松本隆の詩のセンスが光りすぎです。   2.佐野元春のパート  都会のちょっとくすんだ若者を表現していて、松本隆とは違う若者が住む都会の世界観があります。「マンハッタンブリッジにたたずんで」や「週末の恋人たち」を聴いていると、主人公は、アルバイトでのんびりその日暮らしのようで、今でいう FIRE感もあり、現代にも通じる比較的等身大の都会の若者の気持ちをスマートに描いています。この曲を聴いてFire生活を楽しむこともできそうです。   3.杉真理のパート  ビートルズというより、オールディーズ的な雰囲気の作品が並びます。佐野元春がワイルド系若者なら、杉真理はベビーボイスで女性向けのメルヘンチックな世界感を構築するのが得意そうです。この両極感がこのアルバムの魅力でもあります。   4.大瀧詠一のパート  基本的にはロングバケーションを継承する楽曲群で、3曲とも佳作で非の打ちどころがありません。 しかし、詩の背景に出てくる主人公の年齢は前作より高めにしており、当時には珍しくアダルトな魅力を漂わしています。なんとも難い設定です。この辺になると、20代後半から田村正和などのおしゃれなオジサン像まで対象が拡がってきます。  「白い港」などは、ギリシャなど地中海のカフェで、港を観ながらかつての恋人を苦みばしりながら回想するシーンは圧巻としか言いようがありません。格好いいですね。もう単なる歌詞と言うよりドラマというか一つの小説になりそうな世界感です。  尚、この手の作風は次の EACH TIMEに引き継がれていきます。   5.3者3様の傑作  「3者3様」このアルバムの魅力はこれにつきます。(こんな考えは私だけかもしれませんが)。リスナーにとってはそれぞれの好みでこのアルバムを楽しむことができます。  あと、このアルバムは日本がバブルを先取りした側面も強いだけでなく、その世界観は今でも十分通用します。現在のアーテョス ㇳの手で現代風にアレンジしたら、間違