ジョンのポール化したアルバム「Wall and Bridge」

 「Wall and Bridge」は、生前のジョンの作品で最も好業績を記録したあるアルバムである。

 しかし、このアルバムを評価するならジョンのポール化したアルバムと言える。これの意味するところは、アルバムは人受けしやすい無難な作りであり、メロディもそれなりに聞きやすい。だから短期的には売れる。しかし、作品に力強いパワーがない。そして芸術的な要素もない。だから時代を超えて人々から支持される作品にまで昇華していない。つまるところ。ジョンは流行歌を作ったにすぎない。

 ポールは、ソロになって優れた流行歌をつくるソングライターになった。米国で10枚近くのNo1作品を出した。ポールは、ソロ活躍だけで殿堂入りに値する。では、ビートルズの作品と何が違うのか?。それは圧倒的な芸術性と革新性の違いである。だから長きにわたって評価されたり、聴かれたりすることはない。

 ジョンのこのアルバムで合格点に達している曲は2曲。それは①

Whatever Gets You Thru The Nightである。エルトンジョンの参加によりジョンの生涯にわたっての代表すべきポップソングに仕上がっている、そしての②#9ドリーム。これはジョンの才能を如何なく発揮し、過去の作品にはない新しい境地のメロディラインを創出した。それ以外に、曲の素材というなら「Bless you」ももう少し磨くべきで、それ以外の作品は残念ながら素材すら輝いていない。そういった点ではアルバム「MindGames」のほうが好素材の作品が散見された。創作能力という点でも陰りが見え始めている。ビートル時代にあまたの芸術作品を発表した男としての岐路に立たされていたと言える。

 正直、このあと5年間の空白に入るが、ジョンのキャリアという点では、これが正解だったと思う。これ以降何年に渡って、流行歌を意識した凡庸な作品を何枚も発表されたら、ジョンの評価を相当下げたに違いない。

 発表する作品が少ないからこそ、そして凡庸な流行歌が少ないからこそ、ビートルズ時代と引けを取らないパワーと芸術性の含んだ1970~1971年のソロ作品がジョンの代名詞となり、現代に渡って聴きつがれる要因になったのだから。

 









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