(ファンタジー探訪:ホテル編) 昭和感滲む街で室蘭名物のラーメンと焼き鳥を堪能:室蘭プリンス

 


              

 千歳空港からエアポート線にのり、特急北斗にのって約1時間かけて室蘭に向かった。プリンスホテルは、室蘭駅から徒歩5分程度の場所にあり、その途中に駅前の商店街がある。
室蘭の駅周辺は昭和の時代を残像に満ち溢れている。街には鉄鋼が栄えていた頃の商店街が閑古鳥とともに静まり返っている。商店街を歩いている時、いにしえの自分に遭遇したよう様な気持ちなった。ちょうど高度成長期を遠い記憶をとどめるような光景がこのシャッター商店街片隅からに呼び起こされてくる。昭和40年の鉄鋼需要が旺盛だったころは、家族連れでにぎわっていたのであろう。そんな子供の声が聞こえてきそうだ。
日々変わり続けている東京と変れなかった、いや、今後も変わることはないだろう室蘭。どちらも同じ日本である。しかし、そこには異なる時空が流れている。そんな郷愁に浸りながらプリンスホテルに向かう。

〇デパートを改装
このホテルは、かつてはデパートだった建物を改装しホテルにしているとのことだ。そのせいか、建物は古くてもハイソな感じ。所々に老朽化がにじみ出ているレンガ作りが逆に趣を滲み出している。チェックインし、部屋に向かうが昭和の映画のワンシーンを思い起こさせられタイムスリップしたようになる。ちょっとした異次元空間。不思議と石原裕次郎や小林旭の映画の背景と思わせるレトロな空間である。



〇部屋
部屋は、黒を基調としたシックな内装で、それなりに高級感がある。しかし、部屋の中にも寂れた街の残像が自分自身に襲ってくる。何かが寂しい。室蘭の街に全体に、そうした雰囲気がそこらかしこに漂っている。そんな雰囲気に覆われているせいか、優雅なホテル籠りと言う気分にはなれない。そこには化粧を落とした女性のように全ての樹飾りを捨てて、素の自分に向き合うしかなくなってしまうのだ。
そうした事を考えながら就寝し。朝を迎えるのだ。

         

〇豪華な朝食
このホテルの良いところ、それは他でもないこのホテルの朝食である。朝食では、室蘭名物の室蘭ラーメンと室蘭焼き鳥が食べられる。そして少しだが刺身も何種類か食べられる。私は室蘭ラーメンを小椀で3杯。室蘭焼き鳥を5個食べた。そして、サーモンの刺身などを食べると、大体お腹がいっぱいになる。これらを外で食べたら優に二千円は超えるであろう。まさにお得なバイキングということである。
そしてヨーグルトを食べて。コーヒーを飲み一息をつく。食堂の内装も、一昔前の上品なホテルの食事会場という雰囲気で、昭和の時代にタイムトリップしていたような懐古な気分になって食事をした。

〇チェックアウト
朝食後は、部屋に戻って身支度をして、階段で一階に降りてフロントに向かう。レンガ造りのレトロな時間を堪能するタイムリミットが来たようだ。レトロな時間に別れを惜しむようにチェックアウトしたが、それでも室蘭駅周辺はレトロな昭和の残像がたくさん残っている。駅までそんな光景を堪能しながら特急電車で千歳空港に向かう自分がいる。

コメント

このブログの人気の投稿

(ファンタジー探訪:ホテル編)JR東海ツアーズのパックツアーで楽しむ:オリエンタルホテル栄

(ファンタジー探訪:ホテル編)高級ホテルから横浜港眺める ハイアットリージェンシー横浜

(ファンタジー探訪:ホテル編)JR東海ツアーズのパックツアーを楽しむ:ユニゾイン大阪北浜

(ファンタジー探訪:ホテル編)梅田の歓楽街近くのデザイナーズホテル:ホリックホテル

クアラルンプールの日常(小説)