クアラルンプールの日常(小説)
彼は、1997年の初頭に東南アジアに住むことを決意する。場所はクアラルンプールで外資系の東南アジア現地法人のSE職に就くことにした。普段はソフトウエア会社でERP設計をしている。マンションは、プールとジム付き そして部屋はホテルのようなレイアウト。とても気持ちが良い。東京で同じ間取りを借りたら優に30万以上するが、クアラルンプールでは5分の1強の値段で借りることができる。まさに天国のような時間だ。彼は、そんなマンションに設置してある誰もいないプールを眺めるのが好きで、暇なときはそれを眺めながら投資業務に勤しんでいる。しかし、日経が余りにも安定しているので、もっぱら相場の勉強というところである。フィナンシャルタイムズとインターネットを駆使して様々な調査を行っている。そして、東京では到底味わえない時間の流れを楽しみながら。
(クアラルンプールの一日)
彼の朝は早い。朝4時から5時に目を覚ます。そして、1時間程度、浴槽でうたた寝を兼ねながらゆっくり浸かる。そして、インターネット米国マーケットの結果を眺めながら朝食の準備。大抵はパンとスクランブルエッグ、ミルク、そしてコーンフレーク、バナナ、スープ。そして最後にコーヒーを楽しむ。
これだけで1時間は立つ。あっという間に7時過ぎになって、ラジオ体操や出勤の準備し、7時30分頃には家を出る。
仕事場での公用語は英語。いつの間にか日本語を忘れそうなくらいに仕事では、日本語を使わなくなる。仕事時間は、日本と違い大抵は定時に帰社する。帰社後は週2でクアラルンプールの街に繰り出すが、それ以外は行きつけの店で、夕焼けを眺めながら残りは、まっすぐコンドミニアムに直行。
コンドミニアムに戻ると、彼はクアラルンプールの夜景を眺めながら、時にはアルコール、時にはコーヒーをのみながら自分の趣味に没頭する。この時間がなんとも愛おしい。夜になるとクアラルンプールの夜景を一望することができる。東京とは違ったクアラルンプールの夜景を楽しむ。彼はパソコンで米国の相場を眺めながら、ちょっとしたアルコールかコーヒーを飲みながら夜景をバックに物思いにふける。気が付くと夜中2時を回っている。こんな生活がなんとも愛おしい。
クアラルンプールの街に繰り出すときは、行きつけのカフェでビールを飲みながら夕焼けを楽しむ。たまには仲間とワイワイし、クラブに立ち寄ることもある。
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