(音楽で旅を味わう)東南アジアの雰囲気を堪能できる「ALL things must pass」

 1.歴史的な名盤

ご存じ、ジョージハリスンの最高傑作。ビートルズ解散前後の彼らの楽曲のレベルの高さには驚くべきものがあります。

さらに、このアルバムは、いきなり、3枚組です。

 これは、ジョージの作品は、残念ながらビートルズとして発表するには曲数が限られていたのと、曲のタイプもジョンやポールのチェックを受けていたので、自分が気に入っても発表できない作品が相当数に膨れ上がったことの裏返しです。

でも、そういった作品が「ALL things must pass」で花開くのですから、それで良しとすべきですが、一部の楽曲は、ビートルズとして演奏されたら今より格段に高い評価を受けただろうというのも散見されているので、ある意味残念です。



 2、圧倒的なアジア感

このアルバムを取り上げた理由は、それは名盤云々ではなく、圧倒的なアジア感です。東南アジアをぶらり旅しながら、このアルバムを聴いたらアジアの空気にはまりこんでしまうのはまちがいありません。

しかし、何でこのアルバムにはこんなにもアジア感があるんでしょう。私が勘繰るにこのアルバムの原曲は、ビートルズがインド滞在したときにジョージが作曲した作品が多く含まれているのではないかという推論です。

3.全部は聞けない(残念)

 ジョージは歌が余り上手くありません。だから、ジョンやポールのようにいろんな曲を歌いこなすだけの力量はありません。このアルバムも同じで私は以下の9曲だけセレクトして、あとは聴きません。

 1 I'd have you anytime

 2 If not for you

 3 Behind that locked door.

 4 Let it down

 5 Run of the mill

 6 Beware of darkness

 7 Let it roll

 8 Awaiting on you all

 9 All things must pass

ジョージの代表作「My sweet Lord」が含まれていません。でも、あえてこの曲をパスしました。

これらの曲に共通しているもの、それは圧倒的なアジア感です。「LET IT DOWN」などは、 :、アジアの古びたコーヒーショップでコーヒーを飲みながら聴きたくなります。ちょっとした夕暮れが似合うようなバラードで始まり、途中で激しく転調する。そのギャップが何ともいえない興奮を与えてくれます

4.仏教に通じる「ALL things must pass」の無常観

  この曲は、まさに仏教感がひたひた感じる作品で、東南アジアにあるようなのんびりしたお釈迦様を眺めながら聴きたい曲です。または、夕暮れのメコン川を眺めながらでも臨場感が湧きます。

「全ては無常に過ぎ去り、何事もなかったように消え去っていく」。この曲には、人間いや生物が抗することができない無常観があります。人類が成し遂げたどんな凄い事も、宇宙から見れば大河の濁流の一滴にすぎません。全てはなに事もなかったように消え去っていくのです。

5.アジアでのんびり

 アジアでのんびりした田舎道やローカルな街で、このアルバムをヘッドフォンで聴ききながら、ベトナム、ラオス、ミャンマー、タイ、マレーシアとぶらり旅をする。

 そしてちょっとしたユースホステルのようなローカル宿に泊まって、アジアのノンビリした空間でのほほんとした時間をすごす。昼間からビールを飲むのも良し。

このアルバムの音の中には、そんなアジアの風がびっしりと染み込んでいます。



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