ハードルが高くなり過ぎたシニアの海外移住
日本円が強かった時代。シニアの楽しみの選択肢の一つに海外移住があった。リタイア後は東南アジアでのんびり優雅な年金生活をおくりたい。20年前にはそれは十分すぎるくらい可能な選択肢であった。そして強い円の時代に多感な青春をおくった40代~50代にいまだにそんな夢を追いかけている人も少なくないであろう。
しかし、それも夢となって散ってしまいそうだ。そういった点で興味深いブログに遭遇した。
定年後の過ごし方とロングステイ・世界遺産の旅 2015
http://www.tt.em-net.ne.jp/~soy7686/index.html
この記事はコロナ前であるが、最後のほうになるとシニア生活がスムーズにいかなくなってくる様子も描写されている。現地のインフレ(物価高)が生活を圧迫し始めてきたのだ。ブログ記事においても以下の言及がある。
「これらを踏まえて考えると、一般的なサラリーマンの公的年金だけでは、定年後の海外ロングステイはかなり難しくなってきます。 確かに、アジアの一部の国・地域では家賃・食費は安いのですが、生活費全体に占める割合は大したものではなく、定年後の 豊かな夫婦二人の生活でもっともかかるのは、「夫小遣い」・「妻小遣い」・「教養娯楽費」 なのです。」
このブログ記事はコロナ以前です。今はコロナ以降の世界での強烈なインフレと円安でシニアの海外移住は、娯楽費どころか家賃や食費ですら窮するようになってきたのです。相当なたくわえがないと20年前のような海外生活は出来なくなりました。
日本国が貧乏になり日本人の楽しみがまた一つ減っていく。しかし、これは現在進行形です。かつての強い円を知っている世代からすると、憤りのないやるせなさに包まれます。
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