(音楽で旅を味わう)東南アジアの雰囲気を堪能できる「ALL things must pass」
1.歴史的な名盤 ご存じ、ジョージハリスンの最高傑作。ビートルズ解散前後の彼らの楽曲のレベルの高さには驚くべきものがあります。 さらに、このアルバムは、いきなり、3枚組です。 これは、ジョージの作品は、残念ながらビートルズとして発表するには曲数が限られていたのと、曲のタイプもジョンやポールのチェックを受けていたので、自分が気に入っても発表できない作品が相当数に膨れ上がったことの裏返しです。特にジョンはロックンロール的なテンポの良い曲を好んでいたので、ビートルズ時代のジョージの曲はアップテンポなものが多かった。 でも、そういったチェックから抜けた作品群が「 ALL things must pass 」で花開くのですから、それで良しとすべきです。まさにビートルジョージではなく、ジョージオブジョージの作風を展開されることになります。しかし、残念ながらジョージの個性が詰まった品質の高い作品は、次の 『Living in the Material World』で終結してしまいます。つまるところ、これら楽曲はビートルズ時代、そしてその余波で出来上がった楽曲であり、ポールとジョンのソロの傑作が1973年ごろまでに集中しているように、違った意味でビートルズの呪縛から解き放されたていないのです。 2、圧倒的なアジア感 このアルバムを取り上げた理由は、それは名盤云々ではなく、圧倒的なアジア感です。東南アジアをぶらり旅しながら、このアルバムを聴いたらアジアの空気にはまりこんでしまうのはまちがいありません。 しかし、何でこのアルバムにはこんなにもアジア感があるんでしょう。私が勘繰るにこのアルバムの原曲は、ビートルズがインド滞在したときにジョージが作曲した作品が多く含まれているのではないかという推論です。 3.全部は聞けない(残念) ジョージは歌が余り上手くありません。だから、ジョンやポールのようにいろんな曲を歌いこなすだけの力量はありません。このアルバムも同じで私は以下の9曲だけセレクトして、あとは聴きません。 1 I'd have you anytim e 2 If not for you 3 Behind that locked door. 4 Let it down 5 Run of the ...